こんにちは。牧野太郎です。
本日は福岡で診療でした。

先日コメントで
「台湾や韓国でヒアルロン酸注入による動脈塞栓で失明事故がおこっていますが、先生はこのことについてどう思われますか?お忙しいと思いますので、いつか記事にしていただけると嬉しいです!」
というものがありました。

本日記事にさせていただきます。

ヒアルロン酸などの組織充填剤(フィラー)には動脈塞栓という頻度は非常に稀ですが、重篤な併発症が報告されています。
動脈塞栓を起こすと皮膚壊死、失明、脳梗塞を来します(実際に国内外で報告があります)。

まず血管走行を熟知する必要があります。
顔面血管走行

治療が多い部位としては法令線(顔面動脈)、目の下の目袋下の凹み(眼角動脈)のあたりが注意の必要な部位です。

次に気をつけるのは深さです。
動脈は筋層レベルを走行しますので、安全な場所は筋層上の皮下脂肪層、もしくは筋肉の下の骨膜上になります。その部位は針先の感触が異なりますので、区別可能です。

注入する手技としては血液の逆流がある場合は血管内に針先がある可能性があるので注入しないこと、一度に少量ずつ引きながら注入することが大事です。

私はこれまで上記の方法で注入してきて問題はありませんでしたが、さらに安全性を上げる方法としては
鈍針(カニューラ)の使用があります。カニューラによって血管内に入る可能性をほぼゼロにすることが出来ます。

私はカニューレとしてマジックニードルを使用しています。
img_06

最近ではフィラーが血管内に入っていなくても、1か所にたくさん入れると血管を圧迫して皮膚壊死を来すという話も聞いたことがあります。たくさん入れると皮膚が白く変化した場合はすぐに注入をやめて、マッサージして周りに広げなければなりません。

ヒアルロン酸やハイドロキシアパタイトなどのフィラーは優れた治療法です。プチ整形として知られており、美容医療の入り口として受ける患者さまも多いですし、手技が簡便であるため医師も最初に覚える美容医療であることが多いです。そのため思わぬ落とし穴が潜んでいる手技と言えます。

読者の皆さまはフィラーといえども、信頼の置けるドクター選び、クリニック選びをするようにしてください。

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