こんにちは。牧野太郎です。
本日は福岡で診療です。
本日はニュートンコグリフトがあります。
ご期待にそえるように頑張ります。

先日、注入に関る驚きのニュースがありました。
日刊サイゾー:おっぱい好き夫のために……豊胸手術でシリコン600ccを注入した中国人妻は大丈夫か
(くわしくはこちら) 
中国豊胸

患者の希望で胸にシリコンを注入したということですが、液体シリコンは国際的にも使用してはいけないというコンセンサスになっていると思います。であるにも関わらず、未だに液体シリコンが使われていて、かつ600ccという大量注入されていたという事実に驚きました。

液体シリコンなどの生体に吸収されずに、半永久的に身体に残るものを非吸収性注入剤といいますが、長期的な安全性が確立されていません。

どんなにシリコンが生体に対して安定している物質であったとしても、人工物である以上、感染する可能性があります。また純粋なシリコンだけでなく不純物も混ざっていますから、これらの物質にアレルギーを起こすこともあります。
固体であれば摘出は容易ですが、液体であれば組織に広がり、摘出は困難です。
抗生剤の投与、抗アレルギー剤の投与、組織を含めた切除術が必要になることもあります。

2000年くらいから、非吸収剤注入物としてアクアミド、アルカミドやアメージングジェル、エンドプロテーゼというものも出回っていますが、日本美容外科学会(JSAPS)では使用しないように注意喚起を行っています。

今回の記事が本当であれば、中国の美容外科のレベルはまだまだ遅れているということでしょうね。 

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