こんにちは。牧野太郎です。
本日は東京で診療です。
手術の助手およびカウンセリングなどがあります。
がんばります。

先日、乳房シリコンバッグによる悪性腫瘍の発生に関する報告がありました。

The New York Times " A Shocking Diagnosis: Breast Implants ‘Gave Me Cancer’ "
2017年5月14日
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Breast implant-associated anaplastic large-cell lymphoma (乳房インプラント関連未分化大細胞リンパ腫)は免疫系のまれな悪性腫瘍です。
シリコンバッグによる乳房増大術を受けた方は世界で1000万人以上いますが、その中のごく一部に発生したまれな悪性腫瘍で、シリコンバッグの特徴は表面がざらざらしたテクスチャータイプと呼ばれるものです。このバッグは炎症を起こし、その結果、リンパ腫が生じるようです。初期に発見されれば治療は可能であるようです。

2011年にアメリカのFDA(食品医薬品局)がバッグとそのリンパ腫の関連性を初めて報告し、製品のラベルに追加されたようですが、あまり周知されていなかったようです。そのため、最近まで、疾患について知らない医師も多く、患者への説明もなされていなかったようです。

シリコンバッグの人気はますます高まっており、アメリカでは2000年から2016年にかけてバッグは37%増加し、乳房切除後の再建では39%増加しています。毎年40万人が乳房のシリコンバッグの手術を受けています。

2016年末にアメリカの癌ネットワーク(National Comprehensive Cancer Network)が治療のガイドラインを発表しました。それにはインプラントおよびその周囲の被膜カプセルをすべて取り除くことが必要で、残存すれば再発のリスクが高まるということです。

現在、世界では359件のリンパ腫の報告があり、FDAによると9人がリンパ腫によってなくなっています。
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現在までの報告では 1000~30000人に1人の発症率で、手術から2~28年(中央値8年)で発見されます。多くはテクスチャータイプの乳房シリコンバッグでした。
この疾患は多くは治療可能であり、85%は手術のみで大丈夫のようです。広がっていれば化学療法と放射線療法が必要になるようです。

発症機序は①慢性炎症説 ②シリコンバッグによる遺伝子発現説があるみたいですが、今後の研究が待たれます。

日本ではまだ発症の報告が無く、おそらく発症頻度は大変低いと思われますが、テクスチャータイプのシリコンバッグの治療を受けた方、今後検討している方は参考にして下さいね。 

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