こんにちは。牧野太郎です。
本日は福岡で診療です。
カウンセリング、経過診察などがあります。
がんばります。

先日、英国で下顎再建に3Dプリンターを活用したというニュースがありました。

med-technews " 3D printing cuts theatre time in reconstructive surgery"
2017年7月14日
(くわしくはこちら
renishaw

ウェールズ大学病院で60歳男性の口腔癌に対して、腓骨による下顎再建を行ったようです。
手術は顎顔面外科医と歯科医との連携で行われました。腓骨を2つに切り、下顎の残存する2つのパートに適合させ、完全な咬合を再現しなければなりません。

できるだけ想定外の出来事を減らすために3Dプリントされたインプラントや切断ガイド、穿孔ガイドなどを シミュレーションしました。患者のCTデータからソフトウェアに取り込み、STLフォーマットに変換した後にデータを3Dモデリングパッケージ「Freeform Plus」に転送しました。スタッフは「デジタル粘土」と表現しています。採取する腓骨と腓骨フラップの最良の標的部分を見つけた後、切断ガイドを設計しました。この操作は犠牲となる骨および材料の量を最小限に抑え、また骨および軟部組織を採取して再建された顎の健康な血液供給を確保し、迅速な回復を助けるために不可欠です。
ガイドには、骨部分の正しい位置に穿孔されるパイロット穴と、最終固定ネジを可能にする残りの顎部分を含むことにより、革新的な設計のための機能が含まれていました。これらは、下顎インプラントの最終的な固定位置と完全に一致します。骨を固定するチタンもISO 10993パート1に適合しているチタン(Ti MG1)の金属部品を3Dプリントしました。
このようなシミュレーションのおかげで、 コストカット、手術時間が1〜2時間短くなり、手術の精度が上がると言ったメリットがあったようです。

日本でも立体造形モデルや3Dソフトウェアを用いた手術シミュレーションがあり、骨の切断ガイド、穿孔ガイドなどは報告されています。今回の報告ではチタンも3Dプリントするところが新しいと思いました。今後は手術の精度が上がる技術がどんどん身近になってきていますので、私達開業医でも期待したいところです。

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